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西洋甲冑の脚鎧を磨く

脚鎧を磨く作業が終わったので、ついでにこれも紹介。

腕鎧のところでも説明したけど、出来ることなら鋲を全て外し、単品部品で一つずつ綺麗に磨き、最後に組み直すのが最も理想だけど、それをするにはやっぱり時間がかかるから、今回のように急ぎで頼まれるとそれが出来ないのがとてもザンネン!
(;´ω`)
修理や改造は丁寧にしっかりやりたいから、できることなら時間の余裕を持って来てほしいけど、世の中そんな都合はお構いなしなんですよね。(笑)

とは言え、脚鎧のようにデカイ部品をそのまま持って磨くのは流石に難しい。蝶番や関節がパタパタ暴れてしまい、とてもではないけど順繰りグルリと綺麗には磨けないわけさ。
だから今回は、どうしても不便な、膝と腿を切り離してトライ。
それだけでも3倍くらい楽になるので、ずいぶんと負担が減る。
負担が減るということは、作業に集中できて綺麗にできるわけね。
急がば回れ。(・ω・)ノ

↓でコチラが最初の状態。
極端に錆びは深くない。
でも軽く磨いただけではこの黒ずみは取れない。
腕鎧でも説明した、痘痕の凹みが黒ずみを残す。

できることならグラインダーで軽く削って表面を整えたいが、そんなことしている時間は無いので、ポリッシュをハードに掛けて、できるだけ目立たせないようにするのじゃ。

上下に分割し、かつ左右の脚があるので、おおまかには4部品だね。
磨き屋さんなら分かるだろうけど、ひたすら地道に進めるのみ!

P1110386.jpg




↓こちらは磨き終わったところね。
とりあえず写真で見る限りでも極端な痘痕は残っていない。
なのでそれとなく整って見える。(笑)

「わ~綺麗!」とか思った人ザンネン。
写真ではそれっぽいけど、近くで見るとウネウネ。
鈑金までは手を入れていないので、表面の凸凹はそのまま。
だからそれが磨かれても、ピカピカもウネウネのまま。
ま、のぞき込まなければ分からないからいいんだけどね♪

磨き以外は、バックルが壊れていたから臨時補修。
蝶番が緩んでいたから、固めに調整。
革が無理に補修してあるので、簡素に補修。
などなど。

ユーザーはほとんど気が付かないけど、これらの調整も大事。
使ってみれば、無意識のうちに心地良さを感じるでしょう。

きっと磨きだけなら、磨き屋さんの方が得意で綺麗だと思う。
鈑金だけなら、鈑金業社の方が得意で綺麗だと思う。
革細工だけなら、革屋さんの方が丈夫で綺麗に造ると思う。
だけど、分解組立て、磨きに調整&修理の全部が出来るところはない。
それが出来るのは甲冑屋の自分の仕事だと思う。

「外注に頼んで綺麗に出来ても、それは自分がやった仕事じゃねーから自慢にならねーんだな。ゼンブが一人で出来るってことに大きな価値があるから、何でも自分で出来るようになりな」
なんて三浦さんは語っていたけど分かる気がする。
そうでないと、ひとりで鎧作りなんてできるわけがないからね。(笑)

P1110387.jpg

そういえばこの脚鎧。
随分前に、革蝶番から、金属蝶番に付け替えたのさ。
今見ると、革蝶番が留められていた穴が、すべて埋められているのが分かる。

自分で磨いてて気が付かなかったけど、途中で気が付いた。
よくもまぁ綺麗に埋まってるなと自分で感心してしまった。
昔の人はいろんな技術をよく考えたなと改めて思う。

ちなみにこの脚鎧も高級品。
基本的に腕鎧と同じような価格。
ふざけた扱いをするとバチが当たるぜよ。(笑)
☆^∇゜) v





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.31 2010 修理・改造作業 comment0 trackback0

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