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脛当を造るぞ その1 準備

 さて前ふりが長くなったけど、ようやく脛当を造る段階になりまスタ!
(゜∀゜)

 前のところで、全体としてメイドイン・アメリカの中古の鉄靴と腿当を修繕しましたので、それに合わせた形の脛当を造り、脚全体の鎧を準備しよう!の流れですね。

 今回の作業は外注の形なので、できるかどうかまったく検討つかないまま引き受けることになりましたです。自信はなかったけど「君ならできるだろ?」と三浦さんは気軽に申すのでした(笑)。まったくできないのではなく、実用的な物を造ることが一番難しいと思った感じ。テキトーな物を作って「できた」っつーのは簡単だけど、それだとバカ丸出しなんだよね。
♪( ´▽`)

IMG_7520.jpg


 さてさて脛当なんて造ったことがない。「前に造ったじゃん」なんて言われそうだが、あれは体験程度でぜんぜん比べ物にならない低レベル。フロント脛当だけなら、多少鉄板が叩ける人なら誰でも造れるのじゃよ。今回の脛当は前後合わせて脚を包むようなフル脛当。こいつは西洋甲冑の鈑金作業のなかで最も難しいもの。そんなのを初めて造って造れるのか?とビビらない方がむしろおかしい。
(´~`;)

 でも「できません」と断るわけにもいかず、小額で赤字覚悟で時間をかけてやってみることにしたのであった。

 初めに簡単な数値のメモと、切り出した鉄板を引き受けてる。最初の準備だけしたところでバトンタッチになるわけだね。でもこの数値はよく分からないので、そのメモの説明を聞いたり、けっきょく当人の脚のサイズを計測したりと、自分で初めからするのと変わらないスタートとなりましたん(この時点で以外と時間を食う)。

 初めはとにかく悩む。やったことがないのでどうしたら良いか分からん。おまけに知識と技術と経験がないので、段階や流れがよう分からん。まずはメモと数値を良く見て、必要なデータと形を検討する。それにはまず頭と視覚で完成イメージを決めなければいけないので、あれこれ資料を探して全体のイメージをまとめる。

IMG_7475.jpg
 
 プロの人の作業では初めに3面図とか書いて精密なんだけど、どうもそういった機械的なことが苦手で、イメージを固めてあとはいじくりながら調節していく方が向いているので、初めはおおまかなイメージと目標を立てるだけ。あとはこだわりたい要点を決めてスタート。

 経験がないのでできるだけ情報が欲しいけど、望む情報がすべて整うわけではないので、あとはその場で工夫するしかないだぜ。脚の形は人それぞれなので自分の形で造るわけにはいかない。普通は石膏で型を取ってその脚の型をもらって合わせるんだけど、そんな準備もないのでますます条件が悪い。言うなればそこにいない人の立体像を精巧に作る無茶な話だ。

 IMG_7476.jpg

 今回できることは、写真を撮ってそれを実寸サイズで参考にすること。数値ではなく、脚全体の大きさと、全体から導かれる比率で形を導き出す逆算的な考え方。ざっと4方向のおおまかな形があれば、あとはイメージで調節するしかなく、微調整は試着で調整する。画像がしっかり残ってないけど、初めは参考型紙から切り出した鉄板を準備する。

 ここでは混乱しないために言葉が設定されてる。「右」「左」は脚の左右を示し、「前」「後」は脛当の前後のパーツを意味する。正面から見ると左右が反転するので「向かって」と書くとややこしくなるので、すべて「右=右足」「左=左足」としてる。限定されないかぎりこの前後左右は決まった表現で、大量に表現されるので混乱のないようにね。

IMG_6271.jpg
↑慣らし叩きしてあるけど、前の左右。

IMG_6486.jpg
↑撮影の時間差はあるけど、これは後の左右。

 これはイメージ型紙から切り出したので、具体的な型紙にはならない。叩いていると鉄が延びてサイズが変わっちゃうし、余分なところは途中や最後でガンガンカットしちゃうので、初めの形はあくまでもイメージでしかない。

 不思議なことは、完成して鉄板をカットしたら、型紙もカットすれば完成状態の型紙が残るはず。でもカーブのきついパーツは叩いて延びる比率が異なるので、同じ型紙で同じになるわけでなく、このへんが完全型紙にならない難しいところかな。足らないとアウトなので、どうしてもちょっと大きめでスタートしちゃう。粘土コネコネの鎧は難しいよね。

 つづく





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.10 2016 新しく造る comment0 trackback0

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