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「西洋甲冑造りた〜い」って思うとき その3

 「西洋甲冑を造りた〜い」と思ったときに、何をしたらいいか、の簡単なお話「その3」だね。昔に三浦さんからもらったアドバイスを思い出しながら、何となく書いてみたので、これから西洋甲冑を作ってみたい人は参考にしてみてね。
(・ω・)ノ

三浦アドバイス、その3
『革を触ってみなよ』
 西洋甲冑を造りたいと思って、ハンマーを購入して鉄板を叩きたいと思うのが初めなんだけど、西洋甲冑のパーツは多くが革でつながったり留められているので、革ができないとまったく機能しない代物。西洋甲冑が鉄板だけだと思っていたら素人ネコまっしぐらだ。
(´・ω・`)

 革はけっこうなクセ者。鉄板で何かを造形して作った気分になるのはチャレンジすれば誰でもできるんだけど、それを着用したり可動させるには、まっとうな革を取付けなくてはならないので、必ず革を扱えるようにならないといけない。

 自分も初めのころは「そうなの?」と思ってた。「まずは好きなようにやってみな」と言われて、まずは鉄板をハンマーで叩いてみた。良く分からないけど、何かを造形して、何となく形になるように体験して「時間はかかるし汚いけど、頑張れば形にはなるものだな」と喜んだ。

 ところがどっこい。鉄板が形になっても革のことは無知だから、その鉄板がまったく活かせない。革を正確に取付けることで、はじめて鉄板を可動させることができる。だから革のことが分からないとデタラメなことをして、甲冑や防具としてまったく役に立たない「アイアンオブジェ」が完成する。

 こうした経験をして「やっぱり革も勉強しないとだめなんだな」と理解して台風に飛ばされてスタートに戻るわけだ。だから初めは無理に鉄板をやらないで、構造学として革の留められている仕組みばかり勉強したんだな。ボール紙をカットして仕組みを視覚化し、そこからサンプルを作り、そこから西洋甲冑の表面写真を見て鉄板と革がどこで留められ、つながり、どのように動くかを理解することで全体の仕組みが分かるようになった。

↓昔に作った革の仕組みサンプル
IMG_6547.jpg

 こうした革を理解すると、テキトーな鉄板造作しても、革が適正に留められていれば、活用できる「防具モドキ」が作れるようになる。これは面白いもので、いかに革が可動や快適さの基本になっているかが分かるわけだビックリ。

 だから「革を触ってみな」って話はスゲー重要なことが分かるわけ。革を知れば構造が分かる。構造が分かれば可動が分かる。可動が分かれば鉄板の形成も理解できる、と連鎖していくんだね。ちょっと遠回りばかりで気が遠くなるけど、きちんと学びたい、きちとんと作りたい、と考えるならば、やっぱり基礎として革は勉強しないとだめかなと思う。

 もちろん革をすべてマスターしてからでは鉄板を勉強する時間がなくなるので、現代のネットの力を利用して、単純な基礎として、材質、特性、種類、道具、などの基礎だけを学べば良いし、ネットで簡単に購入できる道具を揃えてみるのが良いと思う。革の道具はマシンを購入しなければ比較的安価なので、数万円ていどで概ね一通り揃うよ(安物はすぐに壊れるので注意)。

IMG_6554.jpg


 私の始めたころはネットもないので情報が少なく、おまけに専門書を買えば高価だから図書館ヘ行って調べて、より資料を捜すために大型書店ヘ行って立ち読みして、必要なら書店内でメモを取り、時間があれば古本街を廻り、今のようにチャイナ製が溢れているわけではなくバブルの前後は物は高価だったし、最終的に革の店ヘ行って話を聞いたり、少し道具を購入して一人であれこれ素人が模索するだけ。革だけでかなりの手間とコストがかかって、基礎を知るだけでとにかく大変だった。

 いまは便利な時代だからネットでみんな無料で教えてもらえる(書いてある)し、革の基礎だけならバカでも数日で基礎が学べる。自宅で無料で学べるのに「革が分からない」とかほざいたら、鉄板なんて百倍苦労するから、お先真っ暗になる。一番基本となる「革を触ってみな」のアドバイスは、導入部分のすべてを表していると思う。良い革の加工ができるのなら、良い鉄板作業、そしてよい甲冑作品につながるはず。

 海外の西洋甲冑をしばしば見せてもらえるけど、革の加工が丁寧なところは、すべて鉄板や造形、仕上がりの具合が良いところばっかり。反対に革の扱いが雑で付け方がデタラメだと、鉄板造形も比例してデタラメで雑。まさに革と鉄板は一体であることがよくよく分かるわけだ。

 私も革は素人だし、鉄板もまだ未熟だけど、革の加工に気を使う余裕ができるようになると、鉄板加工の質も自動的に上がってくるのは確かで、革と鉄板はセットで2足歩行だなとよく判る。だから西洋甲冑を造ってみたい、勉強したいと思う人は、三浦さんが語るように、しっかり革も勉強したほうが良いよ〜と言ったお話でした。

 長くなったのでまずはここまで。





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.15 2015 西洋甲冑を造りたい comment0 trackback0

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