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アメリカ:シカゴの旅 その13

さすがにだらだらと長いのでこれで最後にしましょうね。
(・ε・)

IMG_0406.jpg

こっちの画像を見ても同じね。
この甲冑はとても高級な物で、非常に良くできているよ。細かいところをずいぶんと観察したけど、これは丁寧に作られた最高級品の部類だと解るのだ。様式とか形の名前なんてのは実はどうでも良くて、それは全部表面的なところでしかない。

私が甲冑を見るときは、まずどの時代、年代、地域、そして様式や構造(レベル)なのかをすぐ分析・想像する。ある意味、自分に問いかけるクイズみたいなもので、すぐに展示解説とか読まないようにしてる。そうして想像と分析をして、あるていど考察したら最後に解説を軽く見て、年代や状態を確認する。

こうすることで自分の観察と分析がどれくらい合っているか、外れているか、そのつど毎回訓練になって、それを長年繰り返しているうちに、次第に情報と分析が経験として蓄積されていくので、ただ単に知りたいだけではなく、分析と考察が非常に大切な知識になっていくのだ。これは本やネット画像でも同じことができるから良い勉強方法だと思うよ。
ヽ( ´¬`)ノ

本を100冊隅から隅までびっしり読んでもたいした情報は手に入らないし、展示解説を全部読んでもほとんどたいした情報にはならない。なんせ甲冑はほとんど何も情報がないので、甲冑の所有者や、見たまんまの解説しかないのでアホらしい説明が本当に多いのだ。
「材質:鋼、革。表面にはエッチングの模様がある」
見りゃ解るよ(笑)。

でもこうした甲冑展示では、ときどき良い解説書いてあることがあるよ。例えば、脚は16世紀中期の物、腕は16世紀後期の物、肩鎧は別の物をあてがっている、〇〇のパーツが欠落している、などなど。でもそうやってせっかく微量でも解説に書いてあっても、ほとんど読まれないし気にされないから「ふ〜ん」で5分後には忘れられちゃうんだよね。
(;ω;)

でも自分でも分かるけど、専門的なことを書いても一般のお客さんにはほとんど理解されないし、具体的に書こうとしても、小さなパネルには書き切れないし、全ての展示にそんなにゴッチャリ書いてもほとんどの人は読まないから、結局たいしたことを書かなくてもいいことになっちゃう。だから博物館の場合、詳しく知りたいときは「博物館展示目録本を買ってね」といった営業につながるんだなと思った。

本来学術的に甲冑を分析・解説しようとすると、ひとつの西洋甲冑でも書籍1冊ほどになっちゃうんだけど、研究家が極めて少ない西洋甲冑の分野で、星の数ほどある西洋甲冑をひとつづつ分析して冊子にまとめることはほぼ不可能なわけだ。そう思うと、世の中や一般に知られている西洋甲冑の知識や情報は、大海の一滴なんでしょうね。


ところでこの素晴らしい西洋甲冑だけど、シカゴ美術館の公式サイトにも展示紹介で出てますね。カッコいいからと見てみると、何だかとてもかっこ悪いことに気がつく。写真の撮り方がヘタクソなのかなと思っていたけど、とても違和感を感じるのでじ〜っと画像を見ながら何が違うか隅々まで観察してみた。そしたらパーツが左右反対に取付けてあったことが判明(笑)。あまりにも基本的な、そしてありえない酷いミスなのでショックだったし悲しかったよ。
(;´д⊂ヽ

でもこうした有名博物館でも、このようにパーツが左右逆に付けちゃっているのは本当に多いんだよね。クリーニングとかで分解してしまうと、元に戻すとき素人では区別つかなくなることがよくあるから、有名博物館でも左右違いは結構普通に起きちゃう。信じられないけど、クリーニングや展示はスタッフや学芸員であっても、甲冑の専門知識を持っている訳ではないので、クリーニングがしっかりできたあとに、元に戻せなくなっちゃうんだろうね。

ヘンテコリンな展示はこの現代でも有名博物館でも、意外なほど多いので、展示や画像などは全部鵜呑みに信じちゃダメだよ。

IMG_0329.jpg


というわけで、話はきりがないので、このへんでシカゴの旅はおしまいにしましょう。
シカゴは予定外のことばかりでてんてこ舞いだったけど、これもこれで非常に良い思い出と経験となった感じ。ちょっと特殊な観光みたいになったけど、お仕事として同行させてもらったのは非常にありがたく、言葉では表せないような気持ちです。いろいろと貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。

ちなみに上の画像は銃の薬莢です。シューティングレンジに行ってちょっとだけ見学したとき、脇のゴミ箱に銃の薬莢が山のように捨ててあったので一握りいただいてきたものでございます。日本で言うところのタバコの吸い殻程度のゴミらしいですね。薬莢を見ても様々な大きさや形があり、弾の種類もいろいろあることが良く分かり、これだけでも資料になるものだなと思いましたね。

最後までまとまりないですが、以上にてシカゴの旅ブログは終了でございます。
最後まで鼻垂れ小僧の退屈な文章を読んでくださった方にも感謝いたします。
ありがとうございました。

おしまい





※文章画像の無断転載厳禁
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.07 2013 海外旅行記 comment2 trackback0

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マクシミリアン1世
名無しのゲストさま
小学生のような感想文でおそれいります。
読んでいただきましてありがとうございます。

西洋甲冑の、左右違い、前後違い、どえらい時代違いなど、誤差とは表現できない展示は私たちが思う以上に多く、あちこちで見かけます。何でこんなに酷い間違えだらけなんだろうと思うほどです。近年修正も行われていますがまだまだたくさんあります。指摘する人もいないでしょうし、誰も関心がないといったことの現れのような気がしました。
2013.05.12 11:30
名無しのゲスト
シカゴの旅で見たこと、思ったこと、楽しく興味深く拝読しました。恐竜の骨格標本の組み間違いがニュースになっていたのを以前見かけましたが、甲冑の左右逆も気付いた時「うわああ」となるんじゃないでしょうかね。
2013.05.07 07:35

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