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全身甲冑を造って 最後にまとめ感想

 さてさて、長きに渡り自作の(練習の)甲冑を造ってみましたが、ようやく全身が終わったので、改めて全てを簡単に振り返ってみました。かなり長いけど、ちょん切ると解りにくくなるので、あえて一つにまとめてあります。長くてごめんなさい。
(´~`;)


 この造った甲冑は、正式な西洋甲冑ではなくて、アニメ・コミックのキャラクターを形にしたもので、もともとはコスプレの話をしていたのがきっかけでしたね。アニメの鎧を立体にするとどうなるか?、みたいな遊び心です。だからこれは「西洋甲冑を造った」とは申さないようにしてます

 まぁせっかく造るのですから、ヘボイ段ボールで造ったり、グラスファイバーで形だけ造るのは誰でもできるから、鉄板でやってみたらできるかね?、となって鉄板で西洋甲冑風の立体化にチャレンジしてみたのよ。しかも鉄板を好き勝手に切って適当にくっつけた「プロテクター」では誰でも造れる工作になっちゃうから「きちんと歴史的西洋甲冑のメカニズムを取り入れてみましょう!」ってのが製作コンセプトです。

 などと、口で言うのは簡単なんだけど、実際にやってみると、とんでもないくらい大変なわけで、ご承知の通り、多くの時間と手間と経費がかかったことが分かりまして、再現性はどうあれ、振り返ると自分の練習にはレベルが高すぎてすげ〜経験値が入ったのでした。初めてにしてはチャレンジレベルが高すぎたんだね(笑)。

 ちなみに自分はいままで机の上の勉強しかしてなかったから、西洋甲冑なパーツなんてろくに造ったことがなかった。だからどれくらい大変なのか、どれくらい難しいのか、それどころか、できるかどうかさえまったく未知数で、これが初めて造る初作品となるのでした。なのに「造ってみよう〜」と呑気なこと言ってたのはアホですよね。

 今回の作業はいわゆるプロトタイプの零号機であり試作機なので、前述の通りこれが初の自作西洋甲冑だとは思っていない。そもそも時代考証はないし、何かを模倣したわけでもないので、完全オリジナルのファンタジー甲冑で、対外的には「西洋甲冑風コスプレ衣装」と称しております。キャラクター物の具現化だから、コスプレ衣装なのは確かなのだ。


 今回の全ての体験を通して、形にすることの大変さ、動きを妨げずに形を考える、本物の甲冑の構造を学ぶ、などといった初歩で基本的なことが概ね触りで体験できたような気がする。ようやく訓練終了と言ったところで、車で表現すれば「教習所を卒業できた」みたいな気持ちでおります。こうして通して造ることで、それぞれのパーツの個性が非常に勉強になりました。
(´ ▽`).。

 普段の生活もあるから、毎日朝から晩まで作業をやるわけでもない。自分は仕事していないからとにかく資金不足で、結局はその資金集めに苦労したのが一番の高いハードルだったかもしれないかな。こうしたことにチャレンジするってのは、能力(技術と感性)、資金(生活費と活動費)、環境(作業環境と活動時間)、の全てが最低条件で揃わないと絶対にできない。自分はかろうじてこれらが揃っていたからできたのかもしれないわけで、これは偶然かもしれないけど、本当にありがたいことでした(どれひとつ欠けてもできないです)。

 途中で震災を受けたときはマジ勘弁とか思ったけど、それも人生なんだよね。毎日毎日家の修理と補強ばかりやって「これも立体で頭を使う訓練!」とか思って楽しくやっていた。家がぺしゃんこになったわけではないので、何でも今を感謝するのが気持ちよかったですよ。こんなことくらいでへこたれてたまるか!って返って元気バリバリにやってました。体は悲鳴を上げていたけど(笑)。

 話が脱線してしまったけど、そんな感じで長い時間をかけて体験製作を進める製作でした。今は経験も体験も良い財産になりましたし、これまでたくさん集めた資料も大量に活躍してくれたので、これまでやってきた勉強や資料集めは無駄ではなかったと強く思えるのです。

前置きが長くなりましたが、それでは各パーツを、簡単に振り返ってみます。




P1090936_convert_20100402165040.jpg
頭の兜ですね。
 初めにトライしたのはこいつだ! のっけから厚い鉄板で苦労させられましたよ技術的に難しいのではなく、初めてで勝手が分からない苦労と、道具が足りない苦労と、厚い鉄板で堅くて苦労したなど、初めにしてはあまりにもハードルが高い物でしたびょ。技術的にはそう難しくないから、誰でも挑戦したらできるんじゃないだろうか。そして考えれば、これだけ造ればコスプレには間に合ったのではないだろうか?、と今更ながら思う。
ヽ(;▽;)ノ

 ここから学んだことは、厚い鉄板の大変さ、形を左右均等にする難しさ、合わせをきっちりする難しさ、そんなところですかね。それにしても個性的なデザインだから、飾っておくだけでも楽しそう。もう一個造れと言ったら造るけど、少し構造を変えるかな。今考えても「これは最初にやるもんじゃねーだろ」と思うものです(笑)。

技術:★★
労力:★★★★
知識:★
精度:★★
時間:★★

兜だけページをまとめてみました。
頭の兜:1〜30



P1100205.jpg
首の首鎧ですね。
 次に造ったのがこの首鎧。原型は16世紀の首鎧だけど、ここまで形が崩れてしまうとまったく歴史的な再現はなく、むしろ応用といえる範疇ですね。しかしこれだけ形を崩しながらよくここまでまとまったなと、振り返って自分でも驚いてしまった。3次元立体物を造形で合わそうとすることの、どれほど難しいことかと、未経験でこれを挑戦しようと考えたのは、恐ろしさを知らないビギナーの素人だからこそなのでしょうね。

 ここから学んだことは、三次元立体の複合的な組合せの難しさ、叩き出したカーブを隣のパーツときっちり合わせる難しさ、前後左右の全体のバランスを考えなくてはいけない難しさ。などなど総合的にかなり難しかったです。こんな難しいものを何で最初に造ったんだろうね。さすがにこれはもう一回造るつもりはない(笑)。だけど別の形で首鎧をしっかり造りたいなと思ってます。首鎧がしっかり造れれば、だいたい他のパーツは難しくなく造れるから、勉強には最高のパーツです

技術:★★★★★
労力:★★★★
知識:★★★★★
精度:★★★★
時間:★★★

首鎧だけのページをまとめてみました。
首の首鎧:1〜21



P1100348_20110126223315.jpg
胴の胸当ですね。
 次に造ったのがこの胴鎧じゃ。半分進めてそのあとに背当てを半分進めたので、実際には同時進行で造ったのだね。しばしば単品で制作されるけど、個人的には脇腹の合わせ目がどうしてもきちんとやりたかったので、胸当と背当は同時進行できっちり合わせることにウェイトを置きました。 なぜって? そりゃ海外で造られているものの多くが、この合わせ目がかなりデタラメだから「このひどい合わせ目、どうにかならんかね?」といつも思っていたので「では自分でしっかりやってみよう!」となったのでした。結論から言うと、結局その側面の合わせが一番難しくて苦労したってことが分かったわけで、みんなやらない理由が分かったよ(笑)。

 もう一つ厄介だったのは、小分けにされたプレートを、わざと隙間を空けることがたいへんだった点。普通は隙間なんか作らないで、鉄板同士をぴっちり圧着させることに勤めるから、このわざと空けた段々の隙間は、かなり余計な手間がかかったのでした。わざと劣るようにやるってのは、なんでも難しいよね。


P1100377.jpg
胴の背当ですね。
 胸当と背当。強いて他の苦労を挙げるなら、面積がやたらと多いので、磨き作業が一番苦労したところかな。そしてでっかいから取り回しが利かなくて、とても作業がやりにくくて効率が悪いこと。今回は分厚い装甲でないからまだ良いけど、これが1.6ミリや2ミリのように装甲が厚くなってくると、いっそう大変だなと思いました。でもそんなたいへんな装甲厚でも「是非やってみたい」と思うのが今の気持ちでございます。胸当は最低でも1.6ミリじゃないとね。

 この胸当と背当を造るのは、形や仕上がりを極端に気にしなければ(あと極端な丸みを出さなければ)、そんなに難しくないと思います。腰のウエストのくびれの難しさは特別だけど、ズンドウのエプロンみたいな胴鎧なら誰でも造れると思うので、初めて挑戦するなら楽しいパーツですよ。胴鎧はとても面白かったので、別の形でも色々造ってみたいなと思うのでした。簡単な形ならまた頼まれたら造っても良いなと思う。でも「買ったほうがはるかに安いよ」とは言いますけど。(笑)
☆^∇゜)

技術:★★
労力:★★★★
知識:★★
精度:★★
時間:★★★

胴鎧だけのページをまとめてみました。
胴の胴鎧:1〜26



P11007.jpg
足の鉄靴ですね。
 なぜか一番始めに造らなければ行けない靴が、こんな途中に造りました本当は足〜脚と、下肢から造ってかなきゃいけないんだけど、持ち主の希望で製作順番が真反対になって、それが返って苦労の元になってしまいました。

 この鉄靴は見ての通りシンプル。特別な細工もしていないし、何の変哲もないつまらないデザインです。靴にしっかり合わせ、脚の動きを制限しない、といった基本的な原則だけを守ってますね。特別な苦労はないけど、意外なところで多くの勉強をすることができました。強いて難しいと言えば、本文でも書いているけど、足の甲の曲線やカカト上のカーブかな。縦軸と横軸が三次元で交差するので、その変な形を作るのが難しかった。

 こうして難しい部分は海外の安いメーカーだと全部省略しているので、コストダウンの理由が分かったよ。つまり安いものは、ほとんど二次曲線の変形の組合せだけで構成されている。でもそれだったら何の形成もしないペーパークラフトなんだよな。

 靴は数ミリサイズが違うだけで痛くなるので、本人が履いてみないと分からない、最もシビアなパーツなので非常に厄介です。終わってから「あと5ミリ」とか言われてももう分解や改造はできないので困ります。靴や脛などの骨張った部位は痛いと困るので、何度か試着してもらわないとダメだな、と経験しました。鉄靴は面白いので、またちゃんとしたのを造ってみたいで〜す。

技術:★
労力:★
知識:★★
精度:★★★★
時間:★★

鉄靴だけのページをまとめてみました。
足の鉄靴:1〜21



P1100943.jpg
脚の脚鎧ですね。
 次に造ったのは脚鎧ですな。鉄靴と同じくこれも先に造らなければいけないけど、なぜかこの途中で造り始めて、ちょっと難儀した思い出です。

 この脚鎧は、腿当、膝当、脛当、の3点を合わせて制作したもの。3点とも簡単なものは一つもないので、結果的にとても大変でした。ひとつひとつ独立していれば何も考えないで造れば良いんだけど、それぞれが関わっていると干渉する要素がずいぶんと多くなるのでとってもたいへん。別パーツごとに簡素に制作した「プロテクター」なら、造るのは5分の1くらいの労力と技術で済むんでないかと思う。

 とりわけ難しかったのが膝当の関節で、関節の具合がまったく分からないことが最も苦労した点でした。昔の西洋甲冑も膝関節を完成させるまで何十年と掛かっているので、いかに構造バランスを保って造ることが大変なことかが良く分かるものでした。もちろん脛当の形成もえらく苦労したけど。

 全体的に技術も高いようだし、複雑な要素が多いので、とにかく全ての要素として難しいことが分かり、今回の中で最もうまく行かなかった製作かな。鈑金技術、裏革技術、鋲留めの工夫、動きの幅、ヘリの加工、磨き、干渉、全ての要素が多く気を使うのでとても難しく、造るのはお勧めしません(笑)。今回を振り返ると反省点が多いから、次をやるならもっとしっかりやりたいなと思うのでした。そんなに難しい?、と思う人は是非ともチャレンジしてくれ!

技術:★★★★★
労力:★★★
知識:★★★★★
精度:★★★★★
時間:★★★★

脚鎧だけのページをまとめてみました。
脚の脚鎧:1〜44



IMG_0226.jpg
腕の腕鎧ですね。
 お次はこの腕鎧ですが、これは特別に難しくないです。前に脚鎧をやっているのでその応用と思えば良い感じでした。腕や関節の長さをしっかり計算していれば着られないこともないので、長さだけはしっかり計らないと危ないよ。特別な機構はないけど、前腕の開閉をどのタイプにするか悩んでいたので、それが決まってしまうとけっこう流れるようにできちゃいました。

 とは言うものの、これまであれこれやって来たから全部簡単に思う訳で、いきなりこれをやると私の脚鎧のように苦戦するはず。画像を見て分かると思うけど、ヘリには折り返しを入れているよね。これがきちんとできるかどうかでかなり仕上がりに差ができるので、いきなりこいつを造るのはお薦めしないよ。折り返しの経験は何度もしておかないと、ぐちゃぐちゃになって悲惨な結果になります。安いものはこの折り返しが無くて、鉄板切りっぱなしですよ。

 腕鎧、肘当は、かっこいいしシンプルだから造ってみようと思われるけど、膝関節の連結がとても難しいから、いきなり造るのはとても難しいです。海外の腕鎧を購入し、分解してコピーすれば良いんだろうけど、きちんとした腕鎧は結構な値段するので、買うのも分解するのも勇気がいるね。しかしシンプルなわりには見た目が良いから、また別の機会できちんと造りたいなと思ってますよ。

技術:★★★★
労力:★★
知識:★★★
精度:★★★
時間:★★★

腕鎧だけのページをまとめてみました。
腕の腕鎧:1〜17



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肩の肩鎧ですね。
 ほとんど作業の最後なためか、気が抜けたときに造ったのでした。震災の後だったので1年くらい何もできないで、片付けが終わったときにやったのを覚えているけど、間があいたので感覚を忘れてしまった!

 この肩当は本当にベーシックな形だけど、メカニズムは本式で複雑だから、簡単と言う訳ではないんだよね。大きな形状にしようか迷ったけど、大きな首鎧があるので、それと干渉しないようにするために、あえてコンパクトのやつにしたのね。本当は大きいのが造りたかったけど、造って着用できないのはシャレにならないので、大きい肩当は断念しました。

 これで学んだことは特にないけど、いままで不思議に思っていたことが理解できたことが良い勉強になりましたよ。これが分かっただけで次を造るときには困ることがないからね。小さい肩鎧なんて簡単だー!、なんて思う人は、板っぺらがつながった鱗鎧ではなく、こうした西洋甲冑のメカニズムが取り入れた肩当を造ってみよう! 鈑金技術は少なく基本だけで構成されてるからそんなに難しくなく、裏革や鋲の仕組みはたくさんあるから、最初に造って勉強するには一番良いパーツかもしれないですね。

技術:★★
労力:★
知識:★★★
精度:★★
時間:★★

肩鎧だけのページをまとめてみました。
腕の腕鎧:1〜15



IMG_0152.jpg
手の手甲ですね。
 さて、ついに全身の最後を飾ったのがこの手甲です。肩当のあとにも地震の影響で家の補強工事をしていたので、再び1年近く作業ができなかったので、これまた参った環境でした。

 最後の手甲だけど、どのデザインにするかけっこう悩んだところです。5本指のシンプルなものはイメージであったけど、なかなか構造がまとまらないで苦労したよ。結局勢いで一気に造ってしまったけど、終わってみればこいつが一番難しかったことが解り、自分でも笑ってしまったのだ。三浦さんも言ってましたね「手甲が一番繊細で難しいんだが、素人はそれが解らないで最初に造りたがる」。体験してなるほどと理解しました(笑)。

 手甲は小さいから簡単だと必ず思われるけど、小さい分ごまかしが利かないから、繊細な手に対してモロに仕上がり具合が出てしまい、ちょっとの不具合が大問題になっちゃう。手甲なのに痛いとか、動かないとかじゃ話にならないよね。だから全身甲冑では、手甲を見るとそこのメーカーの丁寧度が良〜く分かるのよ。

 手甲は何が難しいかってのは、これまでのパーツのように、技術でも労力でも繊細さでもなく「かっこよさが出せるか?」に尽きるような気がしました。今までとまったく違う最後の謎の能力「センス」を大きく問われたような気がした。三浦さんも「結局最後は、技術ではなくセンスだと言うことが分かるよ」なんて話してたけど、それがこうして一番最後に理解することができ、あ〜なるほど!と思って終了です。
☆^∇゜)

技術:★★
労力:★★
知識:★★★★
精度:★★★★★
時間:★★★★★

手甲だけのページをまとめてみました。
手の手甲:1〜30



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 以上を持ちまして、全製作の振り返った感想でございます。
 こうして見ると、初めて造ったものだから統一性が無くてグダグダだよね。とてもではないがまともな作品とは言いがたいものだけど、それとは別に様々な経験ができたから良かったです。

 三浦さんからも、仕上がりは良いからとにかく数をこなすのが一番勉強になる、と聞いていたけど、本当にそうだと思う。うまく行かないこと、考えていたことと現実は異なること、予想外の問題にその場で対処すること、諦めることが許されないこと、とにかく全ては「考える」その一言に尽きるのだ。

 師匠や先生の教えがある、教科書やマニュアルがある、機械や道具が揃っている、そんな世界とはまったく違う未開拓へ単身で挑む無謀なチャレンジ。結果的に最後までやり通したけど、もし他の人が「自分もやってみる」なんて意気揚々とチャレンジ宣言をするなら、やめた方が良いかも、と言ってしまいそうだ。こんなバカなことはやるもんじゃないと、振り返ってよりいっそう感じるのでございます。

 結果的には、こうして通しでやっているうちに、必要な道具も買い足して、不要な道具も選別されてくるし、自作の手作り道具もずいぶんと制作してしまった。教科書も先生も見本も何もない中でのチャレンジは、真っ暗闇の中を歩いているようなものだから、とにかく信じるのは自分しかいないと言うこと。情報も技術も全部自分の判断だけ。三浦さんに助けをお願いすることがなかったから時間はかかってしまったけど、最後まで自力で完結して本当に楽しかった。

 こうしてやってみると分かるのは、口で言ったことを形にするのは、100倍も1000倍も大変ということ。夢を想い描くのは誰でもできるし、好きで挑戦して始めることも誰でもできる。だけど最低限をクリアしつつ最後まで到達するのは、何事においてもほとんどの人はできない。三浦さんが言っていた「誰もできないことをひとつでも成し遂げれば、それは大きな名誉と自信になる」なんて語っていたけど、ナルホド、と思いましたよ。

 これはまったく仕事になっていないけど、だからといってこんな面倒で難しいことは自発的にできるものではなく、人の声や誘いがなければ絶対にやらないもの。自分のことだったら、いつでもできるとか、このへんでいいや、とか逃げ口上でやらないか、やってもデタラメなものでテキトーに終わっていることでしょう。そういった意味で外からの条件圧力は、結果的に良いものだったと思います。

 費やした実作業時間と、新しく買いそろえた道具や消耗品は、かなりのものになってしまったけど、それと同等か、それ以上の経験は財産として獲得したものだと思っちょります。これが途中で挫折したり、ゴミクズを造って終わってしまった場合、それまで費やした時間と経費が全て無駄になってしまうので、それは絶対許されないことと、だからこそチャレンジする価値があるか?、自分で到達できる可能性はどれくらいあるか?、なんてことを慎重に分析しなければいけないんだよね。

 そんな「想像と現実のリンク」がしっかりできれば、西洋甲冑作りに限らず、物事なんでも失敗や挫折は起きにくいのではないかな?、と思えるのでした。その考え方を何でも応用すると、日常でも、気分で考えて行動することが無くなるので、時間もお金も無駄の無く効率の良い選択と行動ができるようになってくる。この考え方は絶対的に必要なので、作業を通しては、この思考訓練が非常〜に身に付いて良かったなと思うところでした。


 造った現物が手元に残っていないけどまったく気にしないし、惜しい気持ちもない。むしろ気持ちは次なる未来へ向かっているので、終わった品にはまったく未練はないので、手放しても何も無くても良いのだ。

この鎧の価値がいくらになるかなんてのはまったく気にしない。200万円だと思う人もいれば、200円と思う人もいる。現代ではすぐに金銭的価値でしか評価しないけど、価値なんてものはいい加減なものだから、これを客観的に考えるなら、私の時給をいくらに設定するかで考えるしかないのね。

 それはさておき、資金不足は万年状態なので、これをどうにかしないと今後は物理的に続けられない。趣味ならば仕事をしながら暇を見てできるが、これだけ集中していると仕事なんてできないから、当然生活が成り立たない。幸い今は生活は面倒見てもらっているけど、道具や消耗品や資料は際限なく資金がかかるので、そこを個人でキープし続けるのがたいへん。当たり前のようだけど、仕事をせずに物事に集中することがどれほどたいへんかは、やってみると分かるのよ。

 スポーツでも芸術でもどんなこともそうだけど、目的のことに挑戦すること、結果を出すこと、よりも、それを続けるために作業環境や生活環境をいかにして維持できるか?、ここが一番難しいと思える結論でした。昔三浦さんが言っていた通りのお話ですね。
☆^∇゜)

 最後に、三浦さんからのお説法に習って、今回の作業の教訓を一言。
「結果を気にせず、どんなことも必ず最後までやり通せ」


 まとまりありませんが、以上で試作品ファンタジー甲冑製作のまとめは終了です。
 長年の応援と、製作ブログ閲覧いただきまして、ありがとうございました。





※文章画像の無断転載厳禁
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.13 2013 その他の工作、改造 comment8 trackback0

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マクシミリアン1世
> ハッシバーさま
ありがとうございます。もう古い内容ですが参考になって何よりです。
最近は忙しくて作業もできなくなっていますが、毎日のように何か作業をしたいと思っています。
2016.09.20 20:08
ハッシバー
とても見ていて、読んでいて楽しかったです!
ダークソウルの鎧を鉄板で作っているのですが、腕の接着面等参考になる部分が
多数あり、とても有りがたかったです!
新作を作るのであればすぐに見たいなと思います!
2016.09.19 01:33
マクシミリアン1世
> ジョニーさま
ありがとうございます。ファンタジー甲冑なのであまり参考にならない感じです。
これを作り終わって、単品部品を作ることと、全体を造り上げることの格差がこれほどあるのかと驚かされた良い経験でした。
2015.11.05 08:13
ジョニー
トルメキアの装甲兵ですね、素晴らしいです。
いつか自分も作ってみたいです。
2015.11.04 20:16
マクシミリアン1世
りくさま
とってもアホ丸出しなブログを読んでくださりありがとうございます。
今回の作業は、本式のリアル西洋甲冑製作ではないのであまり参考にならないと思いますが、イメージだけでも参考になれば嬉しく思います(本物はこの何倍もすごいメカニズムです)。

自分の作品や腕はたいしたことないのですが、多くの方に、西洋甲冑、鈑金技術が想像以上に難しいと言うことが解ってもらえたらと思うところです。物を造ることや、手作りの苦労、消費社会とは異なる物の価値が少しでも伝わればと思い、今後も少しずつブログで作業をあげていこうと思います。

最後まで閲覧いただきましてありがとうございました。
2013.03.17 16:09
マクシミリアン1世
安井さま
ありがとうございます。こんなヘタクソな作品を出しても見習いの恥さらしなのですが、あえてそう思うことで、次回や未来にむけて「もっとより良い物を」の気持ちを表そうと思いました。

このブログは真面目な文章ではないですが、あんまり堅苦しく書いてもつまらないので、あえて気軽にアホっぽく書いています。そもそも重要で貴重なことは何も書いていませんしね。(笑)

まだまだ色々ブログネタはあるので、時間を見つけて少しずつ書いていこうと思います。
2013.03.17 16:02
りく
西洋甲冑に興味があって見ていましたが
とても参考になるところが多くありました
素晴らしい作品が数多くあり感心しました
長いあいだアップロードお疲れ様でした
これからも大変だとは思いますが新作を作ったら見てみたいです
2013.03.15 22:55
安井英舜
本当に素晴らしい作品の数々ですね!
そしてブログへのアップもお疲れ様でした。
これだけの量を書くのは大変なことだと思いますが、今後も新作を作った際にはぜひアップしていただきたいものです。
2013.03.15 19:17

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