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アメリカ:ヒギンズ・アーマリー博物館へ その7

もう一つ画像紹介と雑談でも。

IMG_1066.jpg

この西洋甲冑も非常によくできた一級品のレベルだと思うよ。これは素晴らしい作品だとじっくり観察してしまった。解説は読んでないけど、おそらく1560〜1570年くらいのドイツ方面のルネサンス型甲冑だね。具体的には南ドイツの癖があるので、よく知られているアウクスブルクとかそのへんの産地でしょう。

これだけよくできていると兜と手甲が無いのが本当にもったいないなと思う。兜も手甲も造りが良かっただろうから、どんなものかと想像しちゃう。きっと世界のどこかにはあるのだろうけど、それが巡り会うことは難しいかな。

よく見ると革ベルトは現代のものになっているし、表面も綺麗にクリーニングされているようです。画面で小さく見える赤い紐は、知らなければ何だか解らないよね。この紐がついているところには、紐を通す穴になっていたからそのまま紐を通しました、みたいになっているけど、実際にはこの赤い紐は関係ないのでした。

ではこの赤い紐はナンジャラホイ?と気になって仕方ない人は、私と対面したときにでも質問してくださいな。基礎知識があって他の写真を見ればナルホドね、と納得するから
この赤い紐に疑問を持った人は、けっこうな西洋甲冑マニアか研究家ですよ!

IMG_1089.jpg

上の画像はこの鎧の脚部分ですね。
いやはや、見事な形とつなぎ目で本当にお見事ですよ。
(゜∀゜)

画面からでも分かるけど、いっさいの隙間は無いよね。そしてこうした鉄板の形と構造になっているけど、人が普通に歩くことには何の支障もない。これら板はスムーズにスライドして自然に歩くことができるのだよ。こんな膝から脛から足首から足まですべてが一つにリベットで連結しているのに、それが綺麗に動いて自然に歩けるんですよ!この凄さが分かりますかね!?

よく見るとカカトの部分がえぐれているでしょ。ここは中の拍車が鎧にぶつからないようになっているもので、ここのえぐれた形も自然で、お見事の一言につきます。しかもこれほど部品が連結して連動して動いても、これらの札はまったく隙間ができません。

よく鉄板の隙間を刺せばイイとかのたまう人がいるけど、どこの板の隙間を狙うか聞いてみたいですよホントに。でもこの甲冑はトーナメント用でございますので、直接の戦闘には使わないのね。トーナメント甲冑は非常に高価だから、このように手間と経費をかけて精密な甲冑を造れれたのでございます。

しかもこれはどっかの王様とか、有名な諸侯とかそういった甲冑ではないのだ。飾りや造りを見ると豪華だけど、決して法外な最高級な甲冑ではないのです。こういったものが現在のフェラーリやポルシェのように一般に多く生産されていたのだから、この時代の富裕層と甲冑職人たちは、私たちの想像を超えるものですよね。





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.27 2012 海外旅行記 comment0 trackback0

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