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鉄靴を造れ その21 感想

最後なので簡単に全体を振り返って感想を上げてみますね。
鉄靴を作ったのは結構前なので覚えてる範囲で。

現物が残ってないから、毎度のこと人に見せることはできないけど、今回も初めて作ってみてそれまで考えていたことの何十倍ものことが解ったようでとても嬉しかったね。
鉄靴は一見形が簡単だから、造るのも簡単そうに思われるけどそんなことはなく、つま先から甲にかけての流れと、トップとサイドの流れるような形が面倒臭いなと知った。

できることなら具体的な歴史物を再現したかったけど、今回は体験なのでオリジナルデザイン。ちょうど15世紀と16世紀の両方の構造を取り入れたので間の子だけど、メカニズム的なところの際限は思ったとおりにできて嬉しかった。

もう少しやりたかったのは甲のてっぺんや、踵のてっぺんの反りを大きくしたかったけど、これをやると変形が大きくなりすぎて調節に時間が多くかかるので、今回は最後まで悩んだけど、その反り返り(膨らみ)は最小限にした。自分のでも造ることがあれば、そのへんはトライしてみようと思うん。
┌┤´д`├┘

P11007.jpg

今回学んだ大きなポイントは3つ。
1:蝶番の道理
2:甲のアーチ角度と板札の動く比率
3:鋲の直線配列
この3点がなるほどと納得したところで、ぼんやりしていたことがクリアになったこと、応用ができるようになったこと、が良い収穫になったと思う。
完成されたものだけを見ると、形がもう結果になっているから(そこに存在する)当たり前に思うけど、パズルのように「では最初から自分で」となると驚くほどチンプンカンプンなのが面白い。だから「自分でやってみろ」としつこいくらいに言っている三浦さんの話は、なるほどな~と思うわけですね。

こうしていつも見ている写真とは異なり、触るだけでなく、作ってみて物の形の道理や意味が理解できることはとても嬉しいことで、西洋甲冑を勉強する者にとっては、これに勝る収穫と喜びはないのだ。こうして体験して道理が分かると、その感覚で博物館の写真を見ても想像できるので、理論と実践の両輪がこうして成り立つのだと思いまする。

技術的に鬼難しいところはほとんどなく、面積も小さいので磨きもラクで、総合的にはラクな印象だったよ。というかそれまでの3点が鬼と地獄だったわけだけど。(笑)
(´ ▽`).。

P1100740.jpg

作ってみることと、体にぴったり合うことは必ず一致するわけではないけど、それを理想とするのは甲冑師の大切な理念だと思う。形だけ造りました、型紙の通り作りました、言われたとおりにやっただけ、では鎧としての機能は落ちることになり、本質である「着用者の身を守る」をいかに実現できるかは忘れやすいことだけど、忘れてはいけないことなんだなと思いまっす。

そこで解るのは「人の体に合わせることの大切さと難しさ」だ。
この一言に尽きると思うけど、クツは地味だから注目されないよね。(笑)

なにはともあれ、若干の気になるところはあるものの、
使う分には問題ないようなのでこれでオッケーとしまする。
設計図もサンプルも型紙も経験もない中での初トライは毎度のことだから、
点数評価は考えず、出来上がったことを良しとしましょう。(笑)

まずはひとまずお疲れ様~。
ヽ( ´¬`)ノ

P1100741.jpg

実質作業:約85時間(両足)
重量:約190g(片足):約620g(運動靴含む片足)
材質:鉄1.2mm

実際にはアイデア構想、型紙などの準備にけっこうな時間を使っているので、毎度のことだけどもっと多くの時間を費やしているだろうね。
ヽ( ´¬`)ノ





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.25 2011 足の鉄靴 comment2 trackback0

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マクシミリアン1世
リクさん
こんにちは始めまして。
まだ12歳ですが、これから勉強すれば誰でも夢は叶うと思います。
とても難しい勉強がたくさん必要ですが、特別頭が良くなくても造れるはずです。
英語を勉強したり、歴史を勉強したりと忙しいですが、楽しいことなら簡単に学べます。
私も勉強ができなかったですが、時間をかけて少しずつ勉強しました。

三浦さんの「騎士と甲冑」はとても良い本です。
これが簡単に理解できるようになると、レベルアップになります。
すぐに西洋甲冑を造ろうとあせらずに、ゆっくりしっかり地道に続けていれば、
山登りのようにいつか夢の実現に到達するでしょう。
2011.03.01 03:31
リク
初めてコメントをさせていただきますリクです
僕は12歳なのですがこの一生で一度でいいから西洋甲冑を作ってみたいと
夢見る少年です
今は西洋甲冑の勉強をしています勉強といっても三浦さんが執筆した
騎士と甲冑という本を読んでいます
春休みくらいになったら一度訪問してみたいです
2011.03.01 00:15

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