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鉄靴を造れ その16 減量

踝が終わったら、全体を整えるぞ!

調整は変化が無いので画像にないけど、けっこう何時間もかけて丁寧にやるのがコツ。改めて一つづつのパーツを綺麗に整え、一つ一つの連結を綺麗に整え、部位ごとのカーブをしっかり付け、縁も綺麗に整えて全体をしっかりとまとめてゆく。全体が綺麗になったら、今度は左右の足を綺麗に揃えてく。

これがけっこう厄介で、片方だけ綺麗になっても、左右の足が同じにならないことが多く、同じにしようとするとまた形が変わったりなど、けっこう面倒臭い。だけど、この調節できちっとやるかやらないかで仕上がりの差が大きく出てしまうから、前の胴鎧と同じで、何時間かかっても下らない妥協はせず「もう十分だ」と思えるくらいやる。
いつものことだけど、自分との勝負だ!
(。`Д´。)ノ

P1100699.jpg
修正が終わったら、あとは磨きと組み立てね。

というわけで、すべてが終わったので板の重なり部分をカットしちゃいます。画像で見るとマジックで線がしてあるけど、それは重なり部分の縁です。つまり1枚ずつの板は半分くらい重なっていたことが分かるわけだ。板の重なりは重くなるだけで意味が無いので、画像のバツ印の部分は、可能なかぎりカットしちゃう。
あんまりギリギリだと衝撃で抜けちゃうから、1センチくらい残してあとはざっくり切ってしまうのがいいと思う。残り長さの決まりはないので、このままでもいいし、もっとカットしてもいいぞっと。

この画面では4パーツにバツ印があるけど、これらを4箇所ともカットするだけで、30g以上も減量するのだ!(左右足で60gほど)踵や下縁などもあちこちカットしたので、トータルでは40gほど(左右で80g)減量したことになる。これはカットが終わると分かるけど、ビックリするほど軽くなる!完成後の重量から逆算すると、重なり部分をカットするだけで、単純に考えても2割の減量につながる。重なり部分を減らすと、いかに鎧が軽くなるかがよ~~~くわかる。

ドイツ式ゴシック甲冑の縁のウネウネとかは、デザインとしてウネウネしているわけではなく、あちこちが減量に伴う必然的な形なんだけど、復元だとほとんどその意味を無視してカーブや突起を勝手に付けて再現している。「減量と形」については、ひとつの本が書けそうなくらい深い話題なのでここでは割愛ね。
☆^∇゜)

P1100702.jpg
バラバラにすると混ざって危険なので、最後にしっかりと左右のサインを入れてから分解しましょう。これ本当に大切だから、しつこいくらいに気をつけてね。

さー形は完成した!磨きに入るぞ!!!
(・ω・)ノ





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.19 2011 足の鉄靴 comment2 trackback0

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マクシミリアン1世
Stephanさま
装甲の厚さは本来の鉄鈑の厚さで十分ですから、重なっている部分は単純に無駄になるんですよね。動きを良くすると重ね部分が増えて重くなりやすいけど動きやすい。この矛盾の克服が甲冑師の悩みどころであり、鎧の進化の目的であったとも言えそうです。

日本の甲冑はほとんどが縅糸で、全体の小札が二重構造になっているので、見た目以上に重くなるのはそのためですね。誰でも造れる=性能が悪い、の方程式と同じだと思います。♫
2011.02.21 11:38
stephan
そうか!減量ってそんな見えないところで肉を削るのか。ゼロ戦の軽量化みたいだな。
2011.02.20 23:10

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