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肩当を作ろう その15 感想

最後なので、簡単に全体を振り返って感想を上げてみますね。
これを作ったのはけっこう前なので覚えてる範囲で書きますびょ。♡

これも自分の手元に現物が残ってないから、毎度のこと人に見せることはできないけど、今回も初めて肩当を作ってみて、それまでの知識が具現化できて良かった。知識として理屈は知っていても、イザやってみると理論知識と製作知識はまったく別なことがわかり、実践勉強としては良い経験でございました。
(´ ▽`).。

できることなら、具体的な歴史物を再現したかったけど、今回も体験なので多少のオリジナルデザインでやってみた。完璧ではないけど14世紀末期から15世紀前期に掛けてのシンプルな肩当をイメージしていたので、歴史的な再現でなくても改めて、なるほど!と思うことがたくさん学習できました。
ヽ( ´¬`)ノ

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見た目ではこんなにシンプルな造形で簡単に見えるけど、やってみると始める前の想像とはかなり違うわけで、そこはイメージと現実の落差に驚かされるんだね。ということは、知っていてやってもこれほどの差が生まれるわけだから、何も知らない人からすると、どれほどの落差があるか想像に難くない。

肩当などメカニズムの乏しいパーツだけど、最初に書いたように、上腕当、胴鎧、首鎧、と隣接するために、それぞれのパーツとの干渉要素が発生するから、大きさ、長さ、幅、湾曲具合などが具体的に求められる。これらを無視すると必ず他パーツと干渉してぶつかって動きにくい、または問題のある肩当になっちゃう。そういった意味で、そこにないものの問題を想像しなければいけないというのは、これまでにない難しい要素だなと思った。

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(右肩の表面)腕を動かしてつぶれたところ。右側が前方になる。

だから一つ一つのパーツを造るのは、技術的な問題や構造知識だけだと思われているけど、実際はそれ以外の要素の方が大きくて、動きや装着へいかに配慮できるか? またそれには人の動きと全体の構造バランスがいかに取れるか? になる。だから全身を造るためには基礎知識がど〜しても必要なんだな〜と、改めて実感するのであった。これはイラストなどとは異なるし、CGともことなる、修正もテキトーもいっさい通じない本当のリアルな世界だと思うところ。

海外で造られている単品甲冑パーツなどは、他の甲冑パーツのことはそれほど気にして造られていないから、各パーツバラバラで購入すると着用できない、または着用すると干渉してぶつかってうまく動けない、なんて問題がよく起きるのは、そんなことが要因なんだろうね。全身統一して動きやすい甲冑を造ると言うのが、どれほど難しいことか、そしてどれほど贅沢なことか、こうして一連の総製作作業を進めるたびに強く思うのでした。

P1150020.jpg
(右肩の裏面)腕を動かしてつぶれたところ。左側が前方になる。

こうして裏から見ると動く仕組みが分かるね。洋書でも裏からの撮影はめったにないから、これはこれでメチャクチャ貴重な画像だと思うよ。そしてここから分かるように、甲冑パーツのほとんどはこうした革と鋲で構成されているから、表面から見る以上に柔軟に動くことが分かり、だからこそ人の動きにもきちんと対応してくれ、自由に動くことができるわけだ。お解り?

このことを知らないと、表面の鉄板だけで動かない鉄のかたまりだと思い込んでしまう。このイメージと現実との格差はあまりに大きく、構造を知らない人が「西洋甲冑は動けない」と誤解をしていることが、いかにとんでもないマヌケな誤りだか分かるよね。少なくても自分が敵と戦うのなら、こうした自由に動ける甲冑を身に着けて戦いたいと思う。甲冑を何も付けないで激しく戦うのはマジ勘弁です。
(;´ω`)


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(右肩の側面)手前が前側で、動かさない状態。

こうして見ると、もう少し立体的にしたかったなと思うけど(目で見るともう少し立体的)、切り出した鉄板は大きくならないから、切り出した形の中で完成させるしかない。結論から言えば、こんな小さい肩当てでもわりと大きな面積の鉄板が必要だということだ。だから大きな肩当なんて言ったら、それこそかなりでっかい鉄板の切り出しをしなければいけないのね。大きな立体物は本当に難しいと思う。

当然今回もいつものことながら、設計図なし、図面なし、スケッチなし、写真なし、サンプルなし、型紙なし、アドバイスなし、経験なし、専門知識なし、機械なし、デジタル機器なし、と無い無いだらけの中、持っている知識と想像だけで造った作品です。出来が良いとは言えないけど、その分、得られる情報が多かったのは嬉しかったところ。終わってみるとあれこれ改善点が多く残るけど、だからこそ次を良くしたいと強く思うのでした。

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(右肩の側面)手前が前側で、腕を動かした状態。圧力で縮まる。

簡単ながらさっと流してしまったけど、肩当は以上でございます。
誰も読まないような独り言ブログを読んでくださる方に感謝しま〜す。
そしてお疲れさまでした〜♡
ヽ( ´¬`)ノ


実質作業:約85時間(両肩)
重量:約510g(片肩)
材質:鉄1.2mm





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.30 2012 肩の肩鎧 comment0 trackback0
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マクシミリアン1世

Author:マクシミリアン1世